狩婆(Q)思ふ

四十路の現状確認と葛藤。もりもり働いて  猟銃撃ってたら癌になってもうた。

全摘出3年後の今のきもち

3年前に乳がんで右胸を全摘出しました。
前回のブログが病理前でとまってたのでご報告すると診断は浸潤性で小葉癌を伴う乳菅癌でした。
胸骨にリンパが流れていたのでかなり胸骨付近も深く摘出しました。
幸いにも脇も胸骨もリンパ転移は認められませんでした。
現在、心身ともにだいぶ安定していて、定期的に検査など経過観察していますが癌は2度経験していることもあり割合うまく付き合っていってる方と思います。
睡眠導入剤の恩恵はありありですが。
最近、甲状腺に腫瘍が複数見つかったり橋本病だったということが発見されましたがこれは検査によると大して問題なさそうです。

今回は容姿の話をします。
わたしは全摘後に乳房再建を選択しませんでした。
ずーと胸は大きい方だったので邪魔だし、別に片方なくてもそれはそれでいいかなって考えです。

ということで片胸全摘ということはもう片胸の胸はふくらみがあります。
しかもそこそこでかい。
すっごいチグハグしたシルエットです、はい。
個人的には悪くないと思ってる。

しかし、そこは社会性
毎日毎日外に出るたびに、通勤や買い物、ゴミ出し、玄関から一歩でも出る必要があるとやらなくてはいけない作業があります。
それは『義乳つくり』亡くなった胸を作ります。
ブラをしてスカスカな方にパットをして、そこにもう片胸の大きさに合わせて小タオルだったり、胸の形をしたものだったりを詰めます。
むなしい。
しかも、片方に合わせた見栄えのものを詰めるとそこそこ重い。
あとずれないように角度とか工夫したり。
むなしい。
当初こそあんなパットやこんなパット、あんなブラやこんなブラを試してどう普通に見栄えするかを楽しんだ時期もあります。
が、現在この義乳作りがほんと地味に面倒だし、なんか辛い。
つけようと思ってたパットに猫の毛がついてるともう苦笑い。(猫がパット好きらしい)
はっきり言うとストレスだ。

で、なんで義乳つくるか考えた。
わたしは結構どうみられてもいいって性格だし多様性の時代だし片胸なくてもいいんじゃね?
って考えなの。
あとこのチグハグの見た目が恥ずかしいとは思っていない。
しょうがないと思ってる程度。
では、なぜ作るのか。
対人だ。
道ゆく人、知人、同僚、友人などがどこに目線をあわせていいかわからなくなってしまう。
気を遣わせてはいけない、あとそれに伴い説明や面倒な会話も邪魔だな。
という思いがわたしに義乳を作らせていた。

ん?他人様の戸惑いをなくすためにわたしは日々ストレスを溜めるのおかしくない?
って気がついて。しかも戸惑うかどうかもわたしの憶測だし。
美しいか、どうかで義乳をつけてるならいい、そこに美意識がある。
でも私の場合は美意識でなく波を立てないようにという勝手な自己行動の義乳作業。
そりゃストレスになるわ。

春ごろは迷走して義乳しなくていいノーブラでもなんとかなる!ってことでオーバーオールばっかり着てた。
オーバオールおばさん、チャッキーかよ。
いや、ちがう、これはこれで美しくない。

今年の夏に思い立って義乳をやめた。
そう、これは義乳作りをやめました宣言。
ある胸にはニップレスを貼ってそれで終わり。
好きな服を着る。
若干、職場などでとまどう相手の空気も一瞬感じるときもあるちゃある
正直、義乳つくる日々のストレスにくらべれば楽。
あと、相手はいがいと聞いてこれないこともわかった。
確かに、片胸どうしたの?って聞けないもんね普通。
対面者の戸惑いもまあ、だいたい一瞬だ、みんなそんなに暇じゃない。
まあどう思われてもいいし、どう言われても見えないとこなら気にならない。
よしこれでいこう!
ってことで半年過ごして思った以上ぶ快適だったので書き残してみた。
片胸、全摘した方、ためしてみて、意外と楽だよ、とくに冬ならやりやすい。

ビバ多様性!(←意味違うかな)

写真は迷走時期の陽気なオーバーオールおばさん

 

 

 

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